PROJECT

絶滅危惧種のハンドリンキングミシン(1)

<SockLab.源流Project>

-2022/01/14-

ソックス専用の丸編み機では編み地が編み下がった時に、つま先上部が口が開いた状態になっています。
一般的には、その部分を裏返してミシンで縫います。
ロッソミシンと言いますが、近年新しいミシンが開発されて縫い目の山を低くすることが可能になり、ハイゲージ~ミドルゲージは、完全ではありませんがかなりフラットに近くなってきています。

リンキングは、ロッソとは違い目と目を合わせて縫い合わせるので、縫い目が指の上部にあたることがなく、ストレスフリーな製品になります。
今回は、ローゲージの編み地をリンキングすることをテーマとします。

針数84~96本のリンキングミシンを数台保有していること自体、かなりレアな存在であるGLEN CLYDEですが、実は56~64本という超ローゲージ用のハンドリンキングミシンも保有しています。
56本クラスになるとさすがに編み地が厚すぎて、ロッソミシンではかなり縫い目がゴロゴロした仕上がりになってしまいますが、リンキングミシンが無いのだから仕方ないという諦めでいました。
GLEN CLYDEでは最近56本のソックスをあまり扱ってなかったので、リンキングのミシンも稼働してなかったのですが、先日協力工場のニットウィンの西口さんと話していた時に「うち持ってるよ」と言うと驚いていたので、じゃあ56本のウールの感動ソックスをつくろうかってなりました。
今の時代に、56本のローゲージハンドリンキングソックスがどれだけレアかどうかは、わかる人にしか分からないけどそれでいい。
そんな子供みたいなワクワクを実現するのがSock Lab.です。

たまたま倉庫をあさってたら深喜毛織のクーマラムが出てきたので、「これはラッキー」と。
使ってた記憶はおそらく20年以上前だけど、虫にも喰われず状態がいいので試作ははこの糸で進めます。
編み立て工場は当然、奈良のニットウィンでお願いします。

【株式会社ニット・ウィン】
https://knitwin.com
【深喜毛織株式会社】
https://fukaki.co.jp

 
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