GLEN CLYDEが創る冷え取りソックス

-1st meeting- 2021/12/14

女性を中心に手足に冷えを感じる方は
非常に多くいます。
十数年前、4足重ね履きの冷え取りソックスが
大流行しました。
ある著名な方が提唱し、実際に冷えの解消に
多くの人が助けられたのは確かでした。
 
どんなに冷え性の人でも、
少なからず汗はかきます。
特に足の指の間にかいた汗が肌面に残り、
それが冷えた状態になり、
冷たくなってしまうのです。
冷えた足先は冷たいという感覚より、
なんとも言えない重たい痛さに変わります。
そこで、まず足にかいた汗を
極力肌面から吸収して
肌に冷えた汗が残らないようにすることが非常に大事な一歩となります。
しかし、何枚もソックスを重ねて履く手間やボリュームを考えると
いくら悩み解消と言ってもなかなかデイリーなアイテムとしては、
継続するには難しい方もいるでしょう。
GLEN CLYDEではなんとか1足のソックスでも
冷えの辛さを解消できることができないかをスタートのテーマとして、持っているノウハウを集積したいと本気で取り込みます。
 

 
 このプロジェクトのメンバーは、シニアマイスター橋本、マイスター山中、林、久保田の4名でチャレンジします。特に林は本人が冷え性で困っているので開発メンバー兼モニターとして重要な役割を果たすことになるでしょう。
今回のテーマでは、
一番肝心なポイントの第一は機械を探すことから始まります。
指の間の汗を吸収しつつも、体温を逃さず保温したいので、ソックスの形状は5本指になります。シニアマイスター橋本が25年程前に違う目的ではあるけど創ったソックスで、「パイルの5本指」というソックスがありました。
これに最適な素材を使って、
冷え取りを少しでも解消するソックスを創っていきたいと思います。
しかしながら、この機械はもはや絶滅危惧種とも言えるレベルの超ヴィンテージマシンの1つにリストアップされています。
以前にオーダーしていた工場はすでに存在せず、
一から機械探しとなりました。
方々手を尽くし探したところ、
奇跡的に見つかりました。
この機械は、かなり希少性が高いので
所在地などは明かせません。
ごめんなさい。
 

 

-素材-


 
次に素材の選択ですが、肌面に接触するパイル地の糸はシルク100%の糸を使用したものと、
ウール100%の糸を使用したもので
試したいと思います。
なぜかと言うとシルクには高い吸湿性と放湿性が特徴としてあります。
そして、ウールにも同じく吸湿性と放湿性さらに保温性を兼ね備えています。
ただ、今回は「冷え取りソックス」なので汗を早く吸収する効果としてはどちらがより実感出来るか2種類を試して判断したいと思います。
そして、表側の素材として
ウール100%を使用します。
ソックスに最適な防縮加工を施したメリノウールを三山(株)に手配しました。
1/48のViVoという20.5μ(ミクロン)のしなやかで上質な糸です。
https://www.miyama-tex.co.jp
 
-2022.02.24-
編み立てで、なかなか苦戦しています・・・
1/48 Vivoを表に3本という計算をしていましたが、少し番手オーバー気味になり編み地が安定しなかった為、まずは2本に変更しました。
現状は、裏のパイル地にシルクを使ってサンプルを作っていますが、シルクには、正絹、絹紡糸、絹紬糸がありますが、
今回は絹紡糸と絹紬糸で試しています。あと、ウールでもチャレンジしているのですが、これがなかなか苦戦の原因です。いろいろ調整を試みているのですが、何故か編んでいる最中に糸が切れてしまうのです。この機械が、この編み地用に特注しなおかつ改造をしている為、細かい特徴を書くことが出来ないのですが、
工場の社長に悪戦苦闘して頂いています。
 

 
シルクは、人の肌と近い成分が特徴で
吸水性も高いので履き心地の良さは多くの人が
知っていると思います。
今回のソックスのサンプルも数回試着を繰り返していますが、1日履いていると足が暖かく満足度は非常に高いと感じています。
ただ、もう一つ欲を言えば履いた瞬間は暖かい訳ではなく、しばらく時間が経ち暖かさを感じるところに、できる事ならば履いた瞬間にほわっと暖かさを感じるファーストインパクトを追求したい気持ちを捨て切れないのです。
「Sock Lab.」では、GLEN CLYDEが考える最高のソックスを創り提供する事が目的として掲げているので、ウールでの裏パイルはどのくらいシルクと感触が違うのか検証をした上で製品化を目指したいと思います。
 

 

 
-2022/03/03-
 
工場さんの多大なるご協力によって我々が
予定してた種類のサンプルより多くの種類を
試作してくれました。
開発メンバー他社内のスタッフも参加して毎日テイスティングしています。
履いた感想をまとめていくと、結果このプロジェクトのソックスは、単なる冷え取りソックスではなくて、冷えを取りつつも本当に暖かいを実感できるソックスとして仕上って来ているのが、共通の感想です。
 

 
本当に凄いです!!
冷え性で悩んでいた林もすでに手離せない相棒になってしまったそうです。
シニアマイスター橋本も就寝時履いたところ、足が暖かすぎて夜中に起きてしまいました。
もう少し、どの素材がより暖かいと実感できるかの研究を重ねて行けば今年の冬は、足の冷えを感じている多くの皆さんに少しでも期待にそえるソックス創れそうな自信が湧いてきています。
 
表部分に、1/48Vivoを使っていましたが、着装を繰り返すと指の先の糸が単糸が原因なのか、少し切れて飛び出てるのが気になった為、2/48に変更してサンプリングしています。
あとは、裏のパイルの糸がシルクかウールかで悩んでいます。
先日、長谷川商店の堀田さんに相談したところ、長谷川商店独自の加工を施せばシルクでもファーストインパクトで暖かさを感じる糸を作れるよ。
との事。
ただ、「お高いんでしょうねぇ」と聞いたところ、「当然シルクは今高騰してるからねぇ」との返事でしたが、ここは製品の大きな分かれ道なので、妥協はできません。2kgオーダーしました。
 
https://www.hsgwc.co.jp
 
-2022/03/07-
 
長谷川商店から糸が届きました。
2/120の絹紡糸を更に双糸にして、総合番手1/30にした後に加工してます。
これは、絹紡糸を毛羽立たせて、ふわっとさせる事で細かい空気の層を糸の中にたくさん作る加工で、その空気の層が肌面の体温を素早く包み込み放射する事で、ウール同様のファーストインパクトとしての暖かさを実感できるのではないかと提案してもらった糸です。
確かに、画像の様に少し糸をほぐして触るとなんとも言えない優しいふわふわ感。
シーアイランドコットンやカシミヤともまた違ったシルク(繭)独特な柔らかさですね。どんな履き心地のソックスになるのか期待度大です。
 

 

 
 
-2022/3/10-
サンプルが届きました。
工場さんに早い対応をして頂いたおかげで、まだ寒い時期に検証出来ます。
糸を確認した時にある程度は想像してたけど、手を入れてみたら・・・
凄い!!感動という言葉はこのためにあるのではないかと思う程。
やさしく、軽く、あたたかい。さすが長谷川商店の堀田さんのお勧めです。
林が早速履いて本日テイスティングです。
 

 

 
最初の机上の想像からは、使用するすべての糸が変更になっていますが、
工場さんのご協力によって多くのアイデアが産まれ、
製品のゴールを共有する事で想像より良いソックスに仕上がっていきます。
ものづくりがやめられないのは、こういう達成感があるからなんでしょうねぇ。
これで、表Wool 裏Woolと表Wool裏Silkの最終選考に進むためのテイスティングを担当及び社内で行って絞り込む作業に入ります。
 
 
2022/4/13
 
もう何回もテイスティングを繰り返していますが、
このソックス、本当に最高の仕上がりです。
2種類の素材の良さが、製品に特徴としてしっかり
表現されています。
肌面シルクは、指1本ずつが優しく包まれている
感覚があり、なおかつサラッとした履き心地です。
表面のウールも温かさをしっかり感じさせてくれています。
両面ウールは、よりクッション感を感じられるのと、
温かさでは、少しパフォーマンスが高いと感じました。
 
悩みに悩んだ結果、どちらかに絞ることが出来ず、
裏シルクの方を、年間定番で展開し、両面ウールの方を
冬の季節商品として、数量限定で展開しようとなりました。
 
本当に癖になるソックスなので、愛用して頂ける方には
両方のソックスを紹介したくなりました。
 
このソックスは、踵が無い為サイズフリーで履けるので、
「relacks」ブランドになりますが、サブタイトルが
なかなか思いつかなく悩んでいます。
冷えを取って温めるをダイレクトに伝えられる
フレーズを考えて日々過ごしています。