PROJECT

最高のカシミヤソックス(1)

<SockLab.源流Project>

-1st meeting 2021/12/23-

SockLab.では、GLEN CLYDEが考える最高のウールソックスをつくっていきます。
チームのメンバーは、シニアマイスター橋本、マイスター山中、マイスター加賀、久保田の4名です。

 

天然系の繊維は色々ありますが、もっとも多く使用される素材としては2種類。
コットンとウールになるのではないでしょうか。
あくまでも感覚のイメージですが、我々の中ではコットンは縦に深い素材。
ウールは梳毛、紡毛、そして各々の種類の違いや紡績によって、製品にした時に全く異なった仕上がりになってしまいます。
そのうえ混紡糸も多く、なんでも簡単に思い通りに扱えないのが、ウールの特徴です。
そのためGLEN CLYDEでは長年の経験の中で、ウールに関してはソックスに適していて自信を持って勧められるという糸を、数種類に絞ってお客様に提供してきました。

今回はマイスター加賀のリクエストで、普段原料が高価すぎてなかなかサンプルに進む一歩が踏み出せない”カシミヤ100%”の糸を使って、最高に幸せな気持ちになれるソックスを研究します。

実は、シニアマイスター橋本は過去2回、カシミヤのソックス作りにチャレンジしています。
1度目は、25年程前。
いつの時代もトップクラスに高価なカシミヤなので、複数ある中でも比較的安めの糸を仕入れてサンプルをつくりました。

 

もともとカシミヤは物性が弱いのですが、思ったより早くかかと部分の破損が起き、また、毛玉もかなり出来てしまい、
これでは値段以下の評価をされてしまうと思い製品化は断念しました。
2度目は、15年程前。
前回の失敗を踏まえてケチらず、日本でトップクラスのカシミヤ紡毛メーカー深喜毛織のカシミヤを使い、シンプルなソックスをつくりました。
履き心地も非常に良く、ソックスとして出来も満足度の高い物になりました。
しかし何故製品化しなかったと言うと、マーケット全体の流れがファストファッション化したため、しっかり伝えて売れる売り場の確保が難しいかなと感じたため、自分で履く用で終わってしまいました。

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