PROJECT

最高のカシミヤソックス(2)

<SockLab.源流Project>

-2022/01/13-

3度目の正直で再チャレンジすることとしました。
研究開発に踏み切れたのは、直営店&オンラインストアを持ったこと、Sock Lab.をスタートしたこと、スタッフが増えてものづくりを共有できる仲間が増えたことです。
そして、15年前につくっていたカシミアのソックスがまだ手元に残っていたことも大きな後押しをしています。
ここに1足残っているカシミヤのソックスは、15年の時を経ているのに非常に綺麗な状態です。

 

いくつか理由はあるのですが、大事にしていてシーズンで本当に寒い日のみ着用していたので、1年に10回程度しか履かなかったことが、いい意味で糸(生地)を休ませていたのです。
そして洗濯は、あえて手洗いせずネットに入れて洗濯機で洗っていました。
本来は良くないのですが、これがほんの少しフェルト化するきっかけになり、生地そのものを丈夫にしたのでしょう。(笑)
値段を付けたら12,000円くらいになっちゃうから売れないだろうと思っていましたが、結局現状で15年×10回でトータル150回は履いています。
1回あたり80円でまだまだ履けそうなので、高いソックスとは思わないコストパフォーマンスです。

今回も使用する糸は当然、深喜毛織と最初から決めていました。
ただ贅沢な話ですが、Sock.Labでは自分たちがこれだ!と思えるソックスを研究するので、数種類のソックスをつくり、みんなでフィッティングすることが必要となります。
一般的にカシミヤのような上品でしなやかな糸は、ダブルシリンダーで編み上げた方がいい編み地になると思いますが、そんな固定概念は捨てて、ダブルシリンダー、パイルと贅沢にサンプルチャレンジします。

【深喜毛織株式会社】
https://fukaki.co.jp

ワクワクドキドキしながら色を選んで深喜さんに発注して届いた糸がこちら。
2/20を96Nダブルシリンダー用、2/26を120Nシングルシリンダー用、1/26を108Nor120Nパイル用にと計4kgです。

 

紡毛なのにこの光沢は感動です。
コーンの状態では糸の柔らかさはなかなか分かりづらいので、編み地になった時のさらなる感動を期待します。
今回の編み立て工場は、糸の番手によって機械の種類が違うので、針数96本は、やはりつま先ハンドリンキングを施したいので、編み立て実績のある奈良のニットウィンさんにお願いします。
108本シングルシリンダーのソックスと120本パイルソックスは、新潟の三仏生繊維さんにお願いします。
108本と120本の機械はGLEN CLYDE保有の機械です。
ゲージや釜のサイズを特注した物で、日本には同じ設定の編み機はありません。
カシミヤの糸でパイルのソックスをつくってみようなんてクレイジーな発想は、自社保有の編み機があるからこそ生まれるものなのです(笑)

【株式会社ニット・ウィン】
https://knitwin.com
【三仏生繊維株式会社】
http://sanbusyouseni.com

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