PROJECT

最高のカシミヤソックス(7)

<SockLab.源流Project>

-2022/03/25-

まずは、1足裏返してソーピング&タンブラーかけました。
見てくださいこの縮み具合!
この経過が、皆さんにはお目にかかれないものづくりの一面です。
あんなに大きく編んだソックスが、たった一度洗って乾燥機にかけただけで、こんなに縮んでちょうど良いサイズに進化してしまうのです。

それと、手を入れた時の感触・・・・最高・・です。
パイルのカシミヤソックス、チャレンジして良かったです。
こんな最高の気持ちになれる幸せを感じられるなんて。
ソックスを触ったときに、”クリーミー”という言葉が出るなんて想像出来るでしょうか。
先日作った96本天竺の編み地の感想が気持ちいいとしたら、これは天国と言っても過言ではないと思いました。

 

ただ一つ勉強になったことがあります。
一般的にはパイルの編み地の場合、単糸が向いていると言われています。
パイルのループを形成する際に、双糸より柔らかい単糸の方が編みやすく、生地目も綺麗に上がる理由があります。

 

そうは言っても今回は、欲張って単糸でミドルゲージのソックス。
双糸で、ローゲージのソックスのサンプル依頼をかけました。
すると、工場から「カシミヤは糸が柔らかすぎて単糸だと編んでいる途中に
糸が切れてしまって、本生産はキズ物が出るから編めない」と連絡ありました。
むしろ柔らかいから双糸で丁度いいかもしれない。
という既成概念外の出来事でした。
これは、チャレンジした者だけが知り得た引き出しだと思います。
今後、研究を重ねればクリア出来る事案だと思いますが、そもそもカシミヤは他に比べても物性が弱いので、むしろ双糸の方が少しでも丈夫だと思います。

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